検査事務所便り

 

性能検査時における事例紹介

(バイオガス使用での炉筒煙管ボイラー伝熱面に灰分付着)

 

 

事 例

 今回の性能検査で、白色灰分(厚み約0.5mm)が燃焼室、煙管、管板にかなりの割合で付着しているのを確認。(下図写真で炉筒、バーナタイル状況を参照下さい。)

設備状況

 設置事業者は公共下水処理場で本ボイラーの燃料はガス、油混焼方式で年間を通じて殆んど下水汚泥を嫌気処理する際に発生する消化ガスを燃料として使用している。従前の履歴より白色灰分は長年(10年位)継続して付着し性能検査で清掃は行うが硬質な灰分の為、完全に除去出来ずに使用されていた。

検 討

 検査からもどり事務所内で検討し、この灰分は下水汚泥を嫌気消化する事により発生する消化ガスに含まれるシロキサンの発生物と思われると推定した。シロキサンは、シャンプー、リンス、化粧品などに添加されており(髪、肌にサラサラ感を出す為添加)、家庭の浴場、洗面所より排出され、下水処理場に流入する。これを活性汚泥法で下水処理するため下水汚泥に取り込まれ、汚泥を嫌気消化して消化ガスが副生される際に僅か(50~100㎎/Nm3)含まれるとの事である。(濃度は処理場で相違)この消化はメタン、炭酸ガスを主成分としており、ボイラー等にバイオガス燃料として利用される。シロキサンは化学的には、ケイ素と酸素を骨格とする有機ポリマー化合物でSi-O-Si(シロキサン結合)を持つものの総称で、一般式はR3SiO-(R2SiO)n-SiR3(Rはアルキル基-CH3など)である。このシロキサンがボイラー等の燃焼室で酸化して、シリカ(SiO2)として付着残留することとなる。従って今回のボイラーに付着の白色硬質灰分はシリカと推察され、硬質でスクレーパ等の手掃除で取る事はかなり難しいと思われる。

まとめ

査スケール付着により(厚さ0.5mm)約1%燃料使用が増加するデータ(上図ノモグラフ参照)もあり、灰分掃除を軽減、省エネの為にもシロキサンを呼吸する精製装置を前段燃料ラインに設けることが適当と思われます。

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